市民球場再生計画

3月25日
広島商工会議所が広島市内で議員総会を開き、商議所ビル移転、ビルの建設推進について2011年度の事業計画を決定した。11年度の早い時期に移転を推し進めるための建設計画を決める、という。

しかし…。

昨年3月の市議会で、広島市は初めて元の市民球場を解体してその跡地に整備するイベント広場などの完成予想図(パース)を市民に示した。(そのわずか3カ月後に市民には十分、説明したとして球場解体予算を市議会で承認)

その時点で、跡地担当の広島市、杉山課長にこう聞いた。

「パース、パースというが、球場正面と一塁側を解体したあとに建設されるという商工会議所ビルの設計をもうやっているではないか?しかもビルのフロアを何階かブチ抜き、得意の折り鶴を上から吊るすつもりらしいですね…」

「それを誰から聞いたんですか?」

杉山課長の顔色が変わった。

広島市ではすでに商議所と裏で手を組み、とっくに移転後の商議所ビルの設計を進めていた。上のやりとりのほかにも関係者から聞いた話もある。

だから、なぜか?とみんなが首を傾げるのに、とっとと一塁側と正面だけを見事なまでに解体し尽した、という訳だ。

その流れに沿って、これまでほとんど表に声を発してこなかった商議所が「ビル建設推進」を表明した…。とくできたストーリーだ。

商議所は最初から一塁側と正面の跡地を「狙っていた」(広島市関係者)。周囲に川と緑地しかない現在地(といっても原爆ドームがあるのだが…)より「街に近い」から高いテント料を取れる。市議会のブーイングにも聞く耳を持たず、バスセンター乗降階との間に歩行者用デッキを何億もかけて整備したいのもそのためだ。

商議所が広島市にこの話を持ちかけた、とされる時点から指摘されてきた多くの課題は何ひとつクリアされていない。にもかかわらず今回の商議所の「ガンバル宣言」である。

・現在地と移転先では移転先の方が、地代が高く、高さ制限もあるため同等の床面積を確保するには、現在地より広い土地が必要になるのでさらに土地代は高くなるはずだ。市は調べたのか?
(市議会での答弁は何度聞かれても「まだ調べていない」のまま。そんなハズはないだろう。とっくに調べているからこそ、設計図も引けるのだから…)

・商議所だけ移転しても何にもならない。隣の護国神社駐車場、その隣のPL教団ビル、さらにはその隣の老朽化した市の青少年センターの移転交渉はどうなっているのか。(これも市議会などで聞かれるたびに「交渉中、検討中…」)

・商議所の移転に税金は使えない。しかし、商議所は市の補助を当てにしている。どうなっているのか?(中国新聞などで厳しく指摘されたが、市の回答はいまだ不明、商議所側は方針変えず)

球場跡地をいかに有効に活用するか、広島市が行った民間募集のコンペに参加していない商議所には本来、この問題に首を突っ込む権利はない。

それは秋葉市長がこれまで散々、繰り返してきたセリフでも明らかだ。

「我々はコンペという正式な手続きを踏んで、跡地の整備を進めようとしている。そのコンペに参加もしていない者がとやかく言う権利はない!」

言い回しは違うが、このような主旨のことを繰り返し「サッカー場」ほか、市民の欲する真の声を抑え込んできたのは紛れもない事実だ。

商議所と秋葉市長の関係にしても前会頭の宇田氏の時はまったくの水と油。宇田氏が新球場建設で懸命に汗を流していた時の商議所に対しては、秋葉市長はにべもない態度を貫き、実際、跡地活用提案を行った商議所に対して「コンペに参加しないものに言う権利はない」のセリフを使っている。

それが大田会頭に代わったとたん、「後出しジャンケン」を認めたのだから、コンペ参加者ほか、まじめにやろうとしている人たちはたまったもんじゃないだろう。

その大田氏もなぜか?会頭を短期間で辞任。現在に至っている、とうのが主な球場跡地問題の流れ。

当然のことながら4月10日の市長選の結果次第で、球場の「残りの部分」と跡地、さらには球場のある場所を核とした、世界的にも稀有な「ヒロシマ空間」の未来が大きく左右されることになる。

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