市民球場再生計画

4月28日
世界に誇れない新球場-。

今日付「日刊廣嶋」(日刊広島新聞社発行)一面に「世界に誇る球場に不備」「寄付の余剰金で追加整備求めた市」「前市政から引き継がれた問題点」の見出しがある。

記事内容は、秋葉前市長が「90億円」で「世界に誇る」として建設したマツダスタジアムに完成後、多くの不備、「手抜きとみられる」現状が判明し「市民の苦情」もあって追加整備を迫られていることを指摘。


この問題に対処するため、広島市では広島経済界が集めた寄付金の余剰金をマツダスタジムの「不備なカ所」に投入するよう求める、というもの。

これに対して経済界は「せっかくの寄付金。もっと夢のある方向に使えないか」「穴埋めにつかわれるようではがっかりだ」「90億円でできると言ったのは何だったのか」など秋葉前市長と広島市の姿勢を強く避難する声が上がっているという。

さらに記事の中ではカープが「20億円を超える整備費の負担を強いられた」ことをあげ、「90億円ではハリボテしかできなかったことをうかがわせる」と一刀両断している。

マツダスタジムは工事期間中から「世界一の突貫工事」(現場担当者)と言われ「地震の時に大丈夫か」という関係者も当初からいたほど。

コンペによるデザイン設計と広島市の手による本設計、施工には大きな違いがあり、例えば記者席のあるフロアには便所も水回りのない、記者席の一部はスコアボードも見えない、など通常では考えられない設計ミスが多数ある。

それはスタンドも同じでグラウンドがよく見えない席がかなりあるし、水回りの少なさはどの施設にも共通する。

さらに完成1年目から外壁にクラック(コンクリートのひび割れ)が入り、剥き出しの防火材をカラスが引っ張り出して、そこら中に散ばせたり、気温による球場本体部分の膨張を吸収する「エクスパンション」部分の修理が必要になったり、そこら中が雨漏りしたり、と言い出せばキリがない。

今回、寄付金を投じてでも手を入れる必要が出てきるのは以下の部分。

・車椅子、高齢者用エレベーターに1億6000万円。(だいたい、バリアフリーをうたって作った球場なのに何を今さら?)

・1階正面入り口、三階コンコース入り口へのゲート整備に1億2300万円。(今はあるがチケット売り場の日よけさえ最初はなかった、今あるものも小さ過ぎる。このゲートも仮設でこれまでやってきている。改装甲子園の現状などと比較しても考えられない手抜き)

・内野側サブスコアボードに8000万円。(ない方はおかしい。元の市民球場は外野からでも見上げればスコアボードが見えたが今は外野のファンは得点経過さえ分からない、この貧相な発想はスコアボードが見えない記者席と一緒…)

・コンクリート打ちっぱなしのスタンド壁面や床の塗装に6600万円。(それは、最初の工事でやっておくべきもの。マンション管理などに精通している者ならすぐ分かる)

・コンコースへのドライミスト装置に2000万円。(夏場のコンコースは暑すぎる。冷房が使えない構造にしたからには当然、最初からやってしかるべきもの)

以上、総額4億4900万円。寄付金は11億5000万円を目標に集めたが、5億1591万円ほど余分に集まった。

その一部の6800万円はすでに線路方向から見える場所に設置したメッセージボードに使ったため、残り4億4782万円。

この寄付金集めに身を粉にして奔走した広島商工会議所、宇田誠前会頭は秋葉前市長から非常に厳しい言葉を浴びせられ激怒した、と聞く。

そんないわくつきの寄付金を最後は秋葉市政のツケとして使われては関係者はたまったものではない、ということか?

なお同紙面に登場する一級建築士でもある宮本健司市議(今季限りで勇退)の話も痛烈だ。

「市は90億で整備するとごまかしてきたが同等の球場は120〜130億かかる。エレベーターやドライミストは実施設計時に減らしたり、やめたもののはず。欺瞞に満ちている。コンクリート塗装については何もしていないなら劣化を早めるのは当たり前!そんなことより、今のマツダスタジアムは市民球場になってない。追加整備をしても、カープ専用球場の色を強めるばかりだ。今のように市民や球児が使えない球場を”市民球場”と呼べない。強く改善を求めたい」

これらの意見は当チャンネルのこれまでの指摘と完全に重なる。秋葉前市長が降りたから、それで終わりにはならない。広島の街のあちこちに投げ散らかした「負の遺産」のあと始末を松井市政はこなしながら、新たな諸策も進める運命を背負っている。


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